■高血圧の日について
先日テレビを見ていましたら、5月17日は「高血圧の日」であり、東京のJR山手線で高血圧を知ってもらうためのPR電車が走っていました。5月17日を高血圧の日と誰が定めたのでしょうか。またこの日には何か特別な意味があるのでしょうか。
世界高血圧連盟(World Hypertension League:WHL)は、世界の死亡原因のトップを占めている心臓・血管病の最大の危険因子である高血圧を世界の人々に啓発するため、2005年に5月17日を「World Hypertension Day:世界高血圧の日」と決めました。
偶然その日に決まったわけで、特別の意味や語呂合わせはありません。日本高血圧協会はWHLの呼びかけに応じて、国際的な運動に参加することを表明しました。そして、日本高血圧学会と協議の上、わが国も5月17日を「高血圧の日」と定めまして、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎不全等の予防や治療を促進するために各種の活動を展開しています。ちなみに、昨年は高血圧の日を中心とした一般市民の血圧測定で、札幌球場での7,607人が、一昨年の千葉マリン球場での記録を大幅に上回って、ギネス記録を更新しました。
偶然その日に決まったわけで、特別の意味や語呂合わせはありません。日本高血圧協会はWHLの呼びかけに応じて、国際的な運動に参加することを表明しました。そして、日本高血圧学会と協議の上、わが国も5月17日を「高血圧の日」と定めまして、脳卒中、心筋梗塞、心不全、腎不全等の予防や治療を促進するために各種の活動を展開しています。ちなみに、昨年は高血圧の日を中心とした一般市民の血圧測定で、札幌球場での7,607人が、一昨年の千葉マリン球場での記録を大幅に上回って、ギネス記録を更新しました。
■脳梗塞後の再発予防のため動揺する家庭血圧値を安定させるには
私は60歳の男性です。50代の初めに高血圧を指摘され先生から治療を受けるように指示されましたが、過去健康には自信がありましたし、全く自覚症状はありませんでしたので放置していました。高血圧をなめていましたため罰が当たり、58歳の秋に、朝突然左半身麻痺に襲われました。その後は医師の指示に忠実に従い、リハビリに努めるとともに降圧薬の服用を続けています。
血圧は一時安定していましたが、最近家庭血圧の測定値が大きく上下します。これから長い高齢期を元気におくるために、再発を防ぐには血圧をどのようにコントロールしたらよいのでしょうか。
血圧は一時安定していましたが、最近家庭血圧の測定値が大きく上下します。これから長い高齢期を元気におくるために、再発を防ぐには血圧をどのようにコントロールしたらよいのでしょうか。
- 脳卒中の再発予防のために血圧を低く保つことが一番重要です。
- その家庭血圧の目標値は、起床後1時間以内(排尿後、朝食・服薬前)に測定した早朝血圧が135/85mmHg未満です。
- 血圧は日、時間、自分の心身の状態等の条件によって変わりますが、朝の血圧値が特に重要ですし、朝は測定条件を一定にしやすいので、早朝血圧で判断します。
- 血圧と脈の測定値を記録して受診時にかかりつけ医に見せてください。
- 医師は1週間ごとの平均値を算出(受診時直近7日間で可)して、上の血圧が135mmHg未満、下の血圧が85mmHg未満になるように食事やリハビリ運動を指導し、用いる薬剤の種類、量を調節します。
■後期高齢者の脳梗塞の再発予防にはどこまで血圧を下げればよいのですか
私は現在問題になっている後期高齢者です。主人には先立たれ、現在1人暮らしです。3年前に軽い脳梗塞になりましたが、幸い日常生活に大きな不便はないところまで回復しています。しかし、再発して寝たきりになることをもっとも恐れています。降圧薬3種類で治療を受けていますが、先生に薬のことを聞いてもよくわかりませんし、血圧はうまくいっているとしか答えてもらえません。脳梗塞の再発を予防できる降圧薬があればそれを使ってもらいたいと思いますし、また、血圧はどこまで下げていたら安心できるのでしょうか。
脳梗塞の再発を予防するために3種類の降圧薬を服用されているとのこと、できるだけ少ない量で最大の効果を得るように、そして副作用が出ないように配慮された処方だと思います。
その内容はおそらく ①カルシウム拮抗薬、 ②ARB(=アンジオテンシン受容体拮抗薬)、もしくはACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、 ③利尿薬でしょう。再発予防の理に適った薬と思います。目標は、かかりつけ医の診察室で測定された血圧値が140/90mmHg未満です。現今の治療では薬の種類と量を記録した手帳をお渡しするのが原則になっていますのでかかりつけ医にご相談ください。
その内容はおそらく ①カルシウム拮抗薬、 ②ARB(=アンジオテンシン受容体拮抗薬)、もしくはACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)、 ③利尿薬でしょう。再発予防の理に適った薬と思います。目標は、かかりつけ医の診察室で測定された血圧値が140/90mmHg未満です。現今の治療では薬の種類と量を記録した手帳をお渡しするのが原則になっていますのでかかりつけ医にご相談ください。
■心筋梗塞の再発を予防するには
私は56歳のサラリーマンです。40代後半から今でいうメタボリックシンドロームになっていまして、1年前に心筋梗塞になりました。発症前の血圧は150/100mmHgを越えることはありませんでした。梗塞部位は二枝病変といわれ、右冠動脈と左冠動脈にステントが入っています。現在血圧が140/90mmHgを越えないように降圧薬は内服していますが、仕事のストレスは避けられず、時には160mmHgを越えることもあります。
心筋梗塞の再発を予防するためには、血圧はどの程度にコントロールし、欲張りと思われるかも知れませんが再発予防に有効とされている降圧薬を教えてください。
心筋梗塞の再発を予防するためには、血圧はどの程度にコントロールし、欲張りと思われるかも知れませんが再発予防に有効とされている降圧薬を教えてください。
- 心筋梗塞の再発を防止するには、メタボリックシンドロームのすべてのリスク、すなわち脂質代謝異常、糖代謝異常、肥満などを高血圧と一緒に治療することが大事です。そのためには食事療法、運動、禁煙などの生活習慣の改善が非常に大事です。薬としては、脂質代謝異常、糖代謝異常、高血圧などの薬のほかに、抗血小板凝集薬(たとえばアスピリン)も再発予防に有効です。
- 心筋梗塞を起こした患者さんでは血圧を130/80mmHg以下にコントロールします。狭心症の患者さんでは起立性低血圧が生じないように注意が必要で、さもないと狭心症を誘発することがあります。
- カルシウム拮抗薬やACE阻害薬、ARBなどは冠動脈狭窄病変の進展や新たな発症を抑えます。しかし、再発を防止するためには、薬の種類よりも、十分な降圧の方が重要です。
- 仕事中の血圧上昇はその程度や、持続時間を記録して主治医に相談してください。その時間帯の血圧が上がらないように降圧薬の追加や服薬時間の工夫が必要になるでしょう。
■肥大型心筋症を合併した高血圧と降圧薬
私は52歳の家庭の主婦です。50歳になった頃から急に血圧が上がり、現在Ca拮抗薬とACE阻害薬で血圧をコントロールしてもらっています。外来では140/90mmHg未満です。しかし、心エコーの検査で肥大型心筋症を合併していると言われています。このまま現在の降圧薬を続けていて、肥大型心筋症は悪くならないでしょうか。
- 肥大型心筋症にはいくつかの病型があり、また症状も色々で、皆無から、不整脈、狭心症、心不全など様々です。治療は、肥大型心筋症の病型や症状の有無、種類によって異なりますので、専門医とよく相談してください。
- 肥大型心筋症の治療と高血圧の治療に共通に使われる薬は、Ca拮抗薬とβ遮断薬です。したがって、高血圧が軽症で、肥大型心筋症も軽度、かつ無症状の場合には、これらの薬を最初に使います。ACE阻害薬あるいはARBも有用でしょう。一方肥大型心筋症を伴う高血圧に対して利尿薬治療を行う場合には急激な降圧に注意が必要です。
■狭心症を合併した高血圧と降圧薬
私は70歳の男性です。既に5年前に仕事からは離れました。2年ほど前より、朝息苦しい感じなどを時々自覚するようになりました。最近思い切って専門病院を受診し、いろいろ検査を受けました結果、狭心症と言われました。たまたまその当時血圧も上がっていて、Ca拮抗薬で治療を受けています。
家庭血圧を測定していますが、朝の血圧は上が160mmHgを越える時もあれば、別の日には110mmHg前後のこともあります。心筋梗塞を予防するため、どのような降圧薬で血圧を安定させればよいのでしょうか。
家庭血圧を測定していますが、朝の血圧は上が160mmHgを越える時もあれば、別の日には110mmHg前後のこともあります。心筋梗塞を予防するため、どのような降圧薬で血圧を安定させればよいのでしょうか。
- Ca拮抗薬は、狭心症発作を抑制し、冠動脈の動脈硬化の進展を抑制する効果もあるので、狭心症を伴う高血圧の治療には最適です。特に、冠動脈の攣縮(血管が発作的に収縮して細くなること)による狭心症では発作予防効果があります。そういう攣縮性の狭心症は早朝に起こることが多いので、朝の息苦しさはそのせいと思われます。
- 冠動脈の動脈硬化の進展を防ぐためには血圧を140/90mmHg以下にコントールすることが大事です。朝の血圧がいつも高いなら、夜寝る前にα遮断薬やACE阻害薬,ARB(アンジオテンシン受容体遮断薬)などを追加投与します。

