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あなたの塩分をチェック!! その4(最終回) 健康長寿は減塩から~出来ることから少しずつ

1. ピンピンころりのために
昨年12月に発表された2024年の国民健康・栄養調査によると1日食塩摂取量は男性10.5g、女性8.9gとわずかではありますが、前年を下回り、女性では初めて9g未満となりました。しかし、健康日本21(第三次)で示された目標値7g未満、さらには高血圧の方の目標値6g未満にはまだ遠く、さらなる努力が必要です。
日本人の平均寿命は、男性で約81歳、女性で約87歳と40年前に比べると男女とも約8年延びています。長寿は喜ばしいのですが、健康寿命は、男性で約73歳、女性で約76歳ですので、平均寿命との差(日常生活に制限がある期間)が、8年から11年あることになります。
人生の終盤まで人の世話にならず、「ピンピンころり」を目指したいものですが、そのためには、何をしたら良いのでしょう?
2. 手始めに 高血圧から 治しましょう
厚生労働省が発表した国民生活基礎調査の概況によると、介護が必要となった原因の上位3疾患は、脳卒中、認知症、骨折・転倒です。
言うまでもなく高血圧は脳卒中の主要因で、日本脳卒中協会が提唱する「脳卒中予防十か条」の第1条にも、「手始めに 高血圧から 治しましょう」と示されています。
認知症、特に脳卒中が要因で起こる血管性認知症にも、高血圧が関与します。
中高年の高血圧は、その後の血管性認知症のリスク要因となることも示されていますので、働き盛り世代の高血圧を管理することは、認知症予防にとても重要と言えます。
3. 減塩は出来ることから少しずつ~高血圧・骨粗しょう症・胃がんのリスク低下のために
減塩は、高血圧の発症・重症化予防のために最も重要なことです。
また食塩の摂取過剰は、骨粗しょう症のリスク要因となることも報告されています。したがって、減塩は、骨粗しょう症のリスクも軽減し、骨折・転倒による日常生活動作(ADL)低下予防にもつながります。
さらに食塩摂取過剰は、胃がんのリスク要因にもなります。
わが国における2019年の脳心血管病死亡数に寄与する危険因子についての報告によると1位は高血圧で死亡数17万人、ついでLDLコレステロール高値、高血糖、喫煙、腎機能障害と続きますが、6番目が高い食塩摂取で、約3万人の死亡に寄与していました。
「血圧は高くないから」あるいは「薬でうまく下がっているから」という方でも食塩の過剰摂取は寿命を縮めることにつながりますから、減塩はみんなで取り組む健康長寿の秘訣と言えます。
「高血圧は、恐れず、侮らず」そして「減塩は出来ることから少しずつ」を合言葉として健康長寿を目指しましょう。
4回シリーズのコラムを読んで頂き、有難うございました。(了)